
2012年12月4日 日科技連・千駄ヶ谷ビルで大盛況のもと開催!
「ソフトウェア品質保証部長の会」第3期からのメッセージ
~現役、品質保証部長が語る熱き想い~
発表資料はこちら
1.開催の趣旨
近年、ソフトウェア品質保証部門の担う役割は多様化し、品質保証部門長の持つ悩みも大きく複雑になってきました。 |
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2.はじめに
今回の成果発表会は、会場定員を超えるお申込みがあり、中にはキャンセル待ちでようやく入れた方もいるという満員の聴講者の中、SQiP運営委員会委員長の野中先生(東洋大学)の開催の挨拶でスタート。
引き続き、部長の会の企画委員でリーダー的存在である日立ソリューションズ 孫福さんから第3期活動の総括がありました。
3.基調講演
基調講演は、日本電気の誉田直美さんです。「CMMレベル5を超える品質の実現~日本企業の成功プラクティスを活かす~」をテーマにお話しいただきました。現在のソフトウェアを取り巻く実情から始まり、ソフトウェアの品質確保の難しさをその特性による本質的な難しさとソフトウェアを作る上で生じる副次的な難しさに分け、この両者を混在させずに徹底的に取り組むべきであると提唱しています。では実際、企業としてどのように品質改善に取り組むべきか。その一つとしてCMMIに挑戦し、レベル5を達成してもバグ数が減らなかった組織の実例をあげ、どのように品質向上に取り組んだかをデータを示しながらわかりやすくご講演いただきました。
その活動の中で使われた「品質会計」という手法は、「ソフトウェア品質会計」に詳しく紹介されています。
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4.成果発表
次は、いよいよ成果発表です。次の3つのテーマで発表がありました。
「ソフトウェア品質保証の肝」「レビューの質の向上」「しくみからのブレークスルー ソフトウェアマイスターと今後の品質保証」
「品質保証の肝」は、悩みがつきない品質保証の部門長、しかし一方で、豊富なその経験から解決してきた事例もたくさん持っています。そこで、悩みと解決事例を持ちより10のカテゴリでマッピング、これらを「肝」として整理しました。この肝について、実際の悩みの具体例とともに紹介がありました。
会場も興味津々、まさに自分たちが抱えている悩みがそこみには数多く示されていたからです。今後もより一層のバージョンアップを期待したいという声があがっていました。
「レビューの質の向上」は、品質の向上についてレビューの面から鋭くついていました。
「レビュー」は問題発生を設計段階で食い止める重要な手法であるにもかかわらず、形骸化してしまっているのではないか。品質保証と開発の両部門にとってお互いが満足できるレビューを「幸せのレビュー」と命名。各社のレビューの実態調査を行い、上手くいっているレビューをその特長別にまとめて紹介がありました。
最後は、「ソフトウェアマイスターと今後の品質保証」です。高品質のソフトウェアを実現するのはやはり人の能力が肝要であり、達人と呼ばれている人々が守っていところが大きい。では、この達人をどのように育成していけばよいのか?まずは達人の人物像を明確にしたうえで、実際に達人と呼ばれる人にヒヤリングし、達人育成の方法と達人のもつエッセンスの利用について紹介がありました。
これら3件の発表の詳細については、資料が下表プログラムからダウンロードできます。
興味のある方は是非、アクセスしてみてください。
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プログラム・講演/発表資料ダウンロード
時間 |
内容 |
講師名 |
発表 |
13:00~13:10 (10分) |
開催の挨拶 | 野中 誠氏 SQiP運営委員会委員長/東洋大学 |
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13:10~13:20 (10分) |
ソフトウェア品質保証部長の会 活動の紹介 |
孫福 和彦氏 |
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13:20~14:20 (60分) |
講演「CMMIレベル5を越える品質の実現~日本企業の成功プラクティスを活かす~」 | 誉田 直美氏 日本電気 (株) |
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14:20~14:30 (10分) |
休憩 | ||
14:30~15:15 (45分) |
成果発表1 「ソフトウェア品質保証の肝~品質保証の仕組を効果的に運用するための経験に基づいた勘所~」 |
佐藤 孝司氏 日本電気(株) |
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15:15~15:25 (10分) |
休憩 | ||
15:25~16:10 (45分) |
成果発表2 「レビューの質の向上~幸せのレビュー目指して~」 |
小林 康弘氏 (株)日立情報制御ソリューションズ |
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16:10~16:20 (10分) |
休憩 | ||
16:20~17:05 (45分) |
成果発表3 「しくみからのブレークスルー:ソフトウェアマイスターと今後の品質保証」 |
江口 達夫氏 アヴァシス(株) |
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17:05~17:15 (10分) |
終了あいさつ | 大島 啓二氏 (株)日立情報制御ソリューションズ |
引き続き、Q&Aです。最初はなかなか手があがりませんでしたが、一人が口火を切ると次々と質問があり、今回の講演や発表に対する関心の高さが伺えました。
5.おわりに
最後に企画委員の日立情報制御ソリューションズの大島さんから、あまりに濃い内容で、聞き漏らすまいと必死になり疲れ果てるほどレベルの高い内容であった。今回のテーマの今後一層の深化を期待したいとの挨拶があり、150名近い参加者を得た、本成果発表会は、途中で席を立つ人もなく、終了いたしました。なお、本部長の会は引き続き第4期がスタートいたします。
ご興味がありましたら、お気軽にSQiP担当までお問い合わせください。
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問い合わせ先
教育推進部 第二課 SQiP担当
TEL:03-5378-9813
FAX:03-5378-9842
E-mail:sqip@juse.or.jp