4-2 SQiP関連うれしいニュース

Quality One 編集長
香村 求

 昨年秋、SQiP関連のメンバ、グループが、日本品質管理学会、日経品質管理文献賞、第4回世界ソフトウェア品質会議(4WCSQ)で合計5件の表彰を受けられました。
 これを記念して、1月28日に祝賀パーティが目黒駅前の香港園で開催されました。飯塚悦功委員長(東京大学)から"今回、表彰がいくつか重なったことが、出来の悪いエレベータでないことを祈っている。出来の悪い群管理エレベータは、待っているとなかなか来ないくせに、来るとなると団子状態になって到着する。今回の表彰がこういう、出来の悪いエレベータ現象でないことを祈る"という軽妙なごあいさつから始まり、表彰を受けられた皆さんからのご挨拶、オールドメンバも参加しての楽しいパーティになりました。締めは、保田勝通さん(つくば国際大学)から、"こういった表彰を受けるような成果が引き続き出せるよう"という励ましとプレッシャの効いたご挨拶でパーティは終了しました。

 それぞれの表彰内容についてご紹介しましょう。

1. 日本品質管理学会品質技術賞

 この賞は、TQM活動で顕著な活動を行ない、その結果を著わした論文に対して与えられるものです。

笹部 進さん  元 日本電気株式会社

 「ソフトウェア設計工程における系統的変動の認識と工程能力の革新」
 「品質」Vol. 38, No.2, pp. 21-27(2008)

 特集「ソフトウェア開発プロセスにおける『偶然変動』と『系統的変動』の認識とその活用」というタイトルで、全体の企画を兼子毅さんが担当し、菅野文友、板倉稔、笹部進、保田勝通、香村求、兼子毅 各氏がそれぞれ書いた論文のうち、笹部さんは設計工程の部分を担当されました。笹部さんから、執筆に当たっての苦労話、ハードウェア設計とソフトウェア設計の間に立って様々な品質問題に立ち向かってきた経験を含めてまとめたというお話がありました。

2. 日経品質管理文献賞

 この賞はデミング賞表彰と同時に日本経済新聞社が品質管理関係の文献を表彰するもので、本年は対象が3件でしたが、そのうち2件がSQiP関連でした。

①SQuBOK®策定部会(第一版代表 岡崎 靖子(日本IBM株式会社))

   「ソフトウェア品質知識体系ガイド−SQuBOK® Guide−」
   SQuBOK®策定部会 編 発行所:株式会社オーム社

 岡崎さんからは、第一版をまとめるにあたって、書き過ぎると著作権問題が、書かないと項目不足・説明不足ということが起きるという苦労話も紹介されました。ソフトウェア品質技術者として基本的な知識体系を学ぶ良いチャンスです。昨年末から、SQuBOK®の知識をベースにした認定試験も始まりました。また、海外からも問い合わせが来ています。このマガジンでも"歩き方"を紹介していますので、皆さん、ぜひ、読んでみてください。

②秋山 浩一さん  富士ゼロックス株式会社

   「ソフトウェアテストHAYST法 入門
   −品質と生産性がアップする直交表の使い方−」
   吉澤 正孝、秋山 浩一、仙石 太郎 著 発行所:株式会社日科技連出版社

 秋山さんから、"HAYST<ヘイスト>の読み方の解説や、本を初めて書くことの大変さ、ソフトウェアテストに直交表を使うという技術だけでなく新しい施策を導入するうえでどういうことを考えなければならないかを記述している"という紹介がありました。
 秋山さんのHAYSTページ参照 http://hayst.com/default.aspx

3. 4WCSQ 優秀論文賞(Best Paper Award)

 2008年9月に、ワシントンDCの近く、メリーランド州ベセスダ ハイアットリージェンシホテルで開催された第4回世界ソフトウェア品質会議(4WCSQ)で優秀論文賞2件を受賞しました。

①"Beyond CMMI Level 5- Comparative Analysis of Two CMMI Level 5 Organizations -"

   誉田 直美さん  日本電気株式会社

 誉田さんから、CMMレベル5を取得している社内の2つの組織が、それぞれ大きな違いが出てきたが、その違いはどこにあるかを解明しようとした活動をまとめたものという紹介がありました。

②"Design Quality with Different Design Strategies in Agile Software Development"

   藤井 拓さん  株式会社オージス総研

 残念ながら、勤務先が大阪で仕事の都合でこの祝賀会に本人が出席できなかったので、メールが読み上げられました。


 現場のソフトウェア品質を上げていく活動の中で成果をあげ、これらを論文や書籍として公表し、その結果としてまた表彰を受けるという良いサイクルを作るようにオールドメンバ、若手メンバが一緒になって頑張って行きましょう!! なかなか来てくれない出来の悪いエレベータにならないように!!