「混乱からの脱出~ XDDPで現場は甦った~」
(株)デンソー技研センター
古畑 慶次
まとめ ~ 混乱から時代の頂へ ~
現在の取り組みについては、紙面の都合でこれ以上説明はできませんが、現場では、今、Step2からStep3への活動を引き続き展開しています。これまでの経験から言えるのは、プロジェクトの状況や現場環境、技術者の個性を把握し、彼らの能動をいかに引き出すか、つまり、技術者1人1人の“自律”と“工夫”が活動の成否の鍵を握るとういうことです。
自分の意志で一歩踏み出した技術者たちは、XDDPの技術を着実に習得し、品質、生産性を改善することで自分の時間を確保します。そして、“次の時代への準備”を始めます。アーキテクチャの再構築や分析手法の習得、それに見積もりや進捗管理、スケジューリング等、やっとエンジニアリングや管理技術に取り組むことができるのです。
私がXDDPの技術支援を積極的に進める狙いは、まさにここにあります。それは、疲弊した開発の中でうつ病に倒れ、多くの人に助けて頂きながら執念で手に入れてきたXDDPへの確信であり、この技術こそがソフトウェア技術者を救い、再生する一歩だと信じるからです。
混乱を制した先には、誇りと笑顔を取り戻した技術者が、ソフトウェア開発を心から楽しみ、組織の“希望”となることを願ってやみません。ソフトウェア開発に希望を失った技術者も、本来の能力を発揮し、自分らしく胸を張って生きていける可能性がここにあります。時代の頂に何人の技術者を導くことができるか、XDDP によりプロセス改善に新たな展開が始まりました。