ポジティブアプローチ
ポジティブ心理学をベースにしたイキイキした職場作りと生産性の向上の手法
一般社団法人ポジティブイノベーションセンター
代表理事 渡辺 誠
5.ポジティブアプローチを利用した人の声
あるIT企業でポジティブアプローチ研修やポジティブを定着させるための仕組みづくりを実施しました。その企業では教育参加したマネージャーに対して2ヶ月間の活動を実施してもらい、部下が評価する仕組みも取り入れました。どのような変化があるかを事前・事後で測定したのです。その結果、チームの絆の強化・ゴール・目的意識の強化、チームの活性化の強化、メンバーの動機付けの強化、について統計上からも明らかな違いが出ました。今回の2ヶ月間の測定では、生産性とコミュニケーションは、多少よくなりましたが統計上明らかな効果とは言えませんでした。
その企業のあるマネージャーは「うまくいったことは?」「それがうまくいったのには君のどんな強みが活かせた?」とメンバーに問いかけて、部下の理解と強みの発見を同時にしていました。そのマネージャーは「これは魔法の言葉ですね」といっていました。自由な明るい雰囲気のチームをつくり、メンバーのやる気を維持するための魔法の言葉だそうです。ポジティブに人に焦点を当てたときに、大きな違いを作りだすことができたとのことです。
また、他のマネージャーは、「メンバーがいままでに比べ、小さな事を相談してくれたり、問題を早めに教えてくれたりするようになりました。」と伝えてくれました。「これにより、プロジェクトを実施する際に、早い段階で手を打てることになり、大きな問題を事前に防ぐことができている」と喜んで教えてくれました。
6.ポジティブアプローチの実現
ポジティブアプローチの考え方は簡単ですが、組織に定着させるには、仕掛けが必要です。まず、自分やメンバーの強みを知るにも仕掛けが必要です。また、ポジティブアプローチを組織に定着させるためにも仕掛けが必要です。
また、問題志向との共存や使い分けも大きな課題です。組織全体が、問題志向もポジティブアプローチも両方使えるようになる必要があります。問題志向は「もの」や「システム」に利用し、ポジティブアプローチは「人」に利用する事をお勧めしています。「人」が「システム」を作っているときは、問題志向とポジティブアプローチの両方を利用すると良いでしょう。
この情報が、皆様の職場がイキイキとして、高いパフォーマンスを誇れるようになることにお役にたてたらうれしいです。さらに、詳しい情報が必要な場合は以下へご連絡ください。
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