~いきいき働くために、ストレスと上手に付き合おう~
株式会社プラネット・コンサルティング
代表取締役 根岸 勢津子
【安心して働ける環境づくりと】
一方、職場づくりもリーダーの大切な仕事ですが、具体的には何に注意したらいいでしょう。それは大きく分けて2つあります。1つはハラスメントに気をつけることです。ハラスメントには、セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメント、アルコール・ハラスメントなど様々な種類がありますが、自分がされて嫌なことは人にもしない、という基本的なこが理解できないメンバーもいるかもしれません。一人ひとりの言動に気を配り、行きすぎた行為、発言があればリーダーとして毅然とした態度で注意しましょう。あなたがそれを放置することで職場の士気が下がります。自分で解決できそうにないと感じたら、すぐに会社の人事部門に相談しましょう。
2つめは、部下への仕事の与え方です。つい優秀な人にたくさんの仕事を任せがちになりますが、これは過重労働の原因となりますので、できるだけメンバー全員に均等な業務量となるよう配慮しましょう。それから、メンバーごとに以下の3つの観点から適正な状態かどうかチェックします。
1. 仕事の量
2. 裁量度
3. 周囲からの支援
この3つを合わせて『仕事の質』といいます。仕事の量が余りにも多すぎたり少なすぎたりしては、人は実力を発揮できませんね。また、言われたことばかりやっていては創造性が発揮されず、結果として生産性が低下します。権限の移譲を上手に行って、部下に適正なる裁量度を与えましょう。そして大切なのが周囲からの支援です。あなたがもし、新規プロジェクトを任せられ、わからないことがあるのに頼れる先輩も無く、愚痴を言う仲間もいなかったらどうでしょう。健康な人でも落ち込んでしまいそうですね。3つの観点から、部下一人ひとりの『仕事の質』を常にチェックし、偏りが無いかどうか観察しましょう。
図 1 変更要求仕様書
ハラスメントを決して許さない職場、仕事の質がよい職場は、メンタルヘルスも向上します。部下の健康管理はリーダーの義務と心得て、日々のマネジメント、頑張って下さいね。応援しています。